11月8日の記念日と、記念日に関係するトピックスを紹介します。朝礼やその日のネタにでもなれば幸いです。
ボイラーデー
1949年(昭和24年)に日本ボイラ協会が制定しました。元々は1936年(昭和11年)に日本ボイラ協会の前身である汽缶協会が「汽缶祭」として制定しました。11月8日である理由は、旧暦11月8日に刀鍛冶が鍛冶場の鞴(ふいご)の火の神を祀る「鞴祭(ふいごまつり)」を行っていたことにちなんでいるそうです。
プチ情報
ボイラーデーにちなんで、全日本ボイラー大会が毎年11月頃に開催されます。ボイラー関係者が一堂に会して特別講演を行ったり、優良ボイラー技士の方々への表彰、研究発表、パネルディスカッション等を行っているようです。平成30年で第56回を迎えています。
刃物の日
1996年(平成8年)4月に岐阜県関市の岐阜県関刃物産業連合会の提案により制定されました。11月8日である理由は、旧暦11月8日に鞴(ふいご)を用いる職人が行う祭りである「ふいご祭り」が全国的に行われていることと、「いい(11)は(8)」の語呂合わせから記念日にされました。鞴(ふいご)とは、金属を精錬するために、炉(ろ)で金属を溶かしますが、炉の温度を上げるために風を送らなければいけません。その風を送る道具のことを鞴(ふいご)といいます。
プチ情報
刃物で有名な町はどこかをご存知ですか。刃物の日にちなみ、刃物生産地のトップ3をご紹介します。3位は新潟県(三条市)。包丁やカンナなどの木工具が有名で、冬場の雪のために農作業が行えないために手工業が栄えました。2位は福井県(越前市)。14世紀頃、京都から刀匠の千代鶴国安(ちよづるくにやす)が刀の鍛錬に適した水を求めて現在の越前市に移り住み、刀を制作の傍ら、農民たちに鎌を作ったことからこの地の刃物の歴史は始まったといわれています。そして1位は岐阜県(関市)となります。包丁の産地としては日本最大となります。鎌倉時代、刀祖「元重」が関に移り住み、刀鍛冶を始めたといわれています。昔から関には良質の焼刃土、松炭が豊富にあり、長良川と津保川の良質な水に恵まれていたようで、刀鍛冶にとっては関が理想的な土地であったようです。その後、この地には次々と優秀な刀匠が集まるようになり、数々の名刀もこの地から生まれるようになり、関の刀はその名を全国に広めていきました。戦乱の世も終わり、刀は包丁へと変わり、今でも卓越した伝統技術が現代の刀匠や刃物産業に受け継がれています。
信楽たぬきの日
2012年(平成24年)8月8日に滋賀県甲賀市信楽町の信楽町観光協会が制定しました。元々は2008年(平成20年)8月8日に制定した「たぬき休むでぇ〜(DAY)」を名称変更したものです。11月8日である理由は、11月が「いい(11)月」の語呂が良いこと、1と1が重なる縁起の良い月であること、それから、信楽たぬきの置物には「八つの縁起物」が備わっているいわれがあることから、記念日に制定しました。
プチ情報
自宅や飲食店の玄関先によく見られる信楽のたぬきですが、どのような歴史があるのかをご存知ですか。信楽焼のたぬきの置物は比較的歴史が浅く、明治時代に陶芸家の藤原銕造が作ったものが最初と言われています。その後、1951年(昭和26年)に昭和天皇が信楽町を訪ねられた際に、沿道に日の丸の小旗を持った信楽焼のたぬきがたくさん並んでいる光景を御覧になり、子供の頃からタヌキの置物を集めていた昭和天皇は感激し、歌を読まれました。歌を詠んだとされ、それが新聞に掲載されて全国に信楽焼のたぬきが知れ渡ったそうです。