11月9日の記念日と、記念日に関係するトピックスを紹介します。朝礼やその日のネタにでもなれば幸いです。
119番の日
1987年(昭和62年)に自治省(現在:総務省)の消防庁が、この年が発足から40年であることを記念して制定しました。11月9日である理由は、消防の緊急電話が119番であることから決められました。この日には、防火意識を高めること、119番通報の適正な使用方法を呼びかける啓発活動が行われています。また、11月9日から11月15日までの1週間、秋の全国火災予防運動も行われます。
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119番通報はいつからできて、何故この番号になったのでしょう。この番号が使われ始めたのは1927年(昭和2年)となります。実は、それまでは「112」が使用されていました。しかし、誤った接続が多かったため、「119」に改められました。「119」の番号にした理由は、当時は右に回転させながら電話をする黒電話でしたので、一刻を争う場面で電話することになる為にダイヤルの1番右に「1」があり、ダイヤル時間の短い番号として「1」指定され、またダイヤルの最後から2番目にある「9」を回すことにより、落ち着いて話すことができる為という理由で、現在の「119」になったと言われています。「119」になったのは、実は黒電話が影響していたのですね。
太陽暦採用記念日
11月9日である理由は、旧暦の1872年(明治5年)11月9日に、明治政府がそれまでの太陽太陰暦(天保暦)である旧暦を廃止して、新暦となる太陽暦を採用するという布告があったことを受けて記念日に制定しました。また、旧暦の1872年(明治5年)12月2日が新暦だと1872年(明治5年)12月31日にあたるため、1872年(明治5年)12月2日の翌日が1873年(明治6年)1月1日に調整されました。
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今までの暦を明治政府が変えたわけですが、どうして変える必要があったのでしょうか。一説によると大きく2つの理由があったようです。1つは、長らく続いた江戸幕府が終わり、日本を早く欧米列強化したかったからです。諸外国と外交上の足並を揃え、日本が文明国家に仲間入りをしたことをアピールしたかったようですね。もう一つは、財政事情が関係しているようです。大隈重信の回顧録には興味深い文面が記載されています。「明治6年は閏年であり、1年が13ヶ月となる。そうなると、官吏への月給が1ヶ月分増えることになる。その為、太陽暦を採用して1ヶ月分の月給を浮かせることができる。更に、明治5年の12月が2日しかないので、11ヶ月分の月給支払いで済む。」とあります。以上の2点のように、太陽暦の採用は明治政府のホンネとタテマエが見え隠れする出来事であることがわかりますね。明治5年12月2日の翌日が、急に正月になったわけですから、当時の日本国民は間違いなく大変な戸惑いがあったでしょうね。
換気の日
1987年(昭和62年)に日本電機工業会の換気扇専門委員会が制定しました。11月9日である理由は、「いい(11)く(9)うき」の語呂合わせからです。換気について正しい知識をお知らせしていこうという趣旨で制定されたようです。
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換気が大事なのはなんとなく知っているけど、具体的な理由をご存知の方は少ないのではないでしょうか。「換気の日」にちなんで、換気の効果をご紹介します。換気の効果は主に2つです。①新鮮な酸素を確保する、②室内に不要な汚染物質や水蒸気、臭いなどの除去する、以上の2点です。まず、①についてですが、人間にとって酸素が大事なのはご存知ですよね。換気によって、人の呼吸から出た二酸化炭素や汚れた空気を排出して、新鮮な空気を取り入れることができます。また、料理する際に火を使用する場合、新鮮な空気を取り入れることで、不完全燃焼を防止する効果もあります。次に②についてですが、汚染物質の除去や脱臭効果があることは直ぐにご理解頂けると思います。一方、換気が水蒸気の除去になることをご存知の方は少ないかもわかりません。人の呼吸はもちろん、料理をしたりなどで、部屋の中では1日に牛乳瓶にして75本分もの水蒸気が発生していると言われています。これを放っておくと湿度が高まり、外気と屋内の寒暖差が生じ、結露が発生します。結露は、壁紙や建材を傷めたり、カビが発生する原因となり、そのカビを餌にダニが繁殖することにもなり、その結果、アレルギーの原因ともなります。この結露を防止する為にも換気はとても大切な作業となります。以上のように「人」および「住居」の為にも換気を心掛けるようにしたいものです。