12月15日は「年賀郵便特別扱い開始日」です。「年賀郵便特別扱い開始日」に関係するトピックスを紹介します。朝礼やその日のネタにでもなれば幸いです。
年賀郵便特別扱い開始日
全国の郵便局では、12月15日から年賀はがきの引き受けを開始します。12月15日から25日までに投函された分について、翌年の1月1日(元日)に配達されることになっています。
この年賀郵便の特別取扱が始まったのは明治まで遡ります。当時、郵便物は受付局と配達局で2つの消印が押されていました。そのため、受付局か配達局の「1月1日」の消印を押してもらおうとする多くの人が、そこを狙って年賀状を出すようになり、12月26日から28日あたりに郵便物が集中するようになっていました。そこで1899年(明治32年)、その対策として、12月20から30日の間に指定された郵便局に持ち込めば、「1月1日」の消印で元日以降に配達するという仕組みが作られました。翌年の1900年(明治33年)には、全国の郵便局で実施され、私製はがきの使用も認められました。そして、1906年(明治39年)、年賀特別郵便規則が公布され、完全に全国の郵便局で実施されるようになりました。この時に今と同じ受付期間(12月15日から25日)が定められました。
年賀状のマナー
年賀状は、日頃お世話になっている方やご無沙汰している人にも近況を報告できる「年に一度の挨拶状」です。ただ、あまり知られていませんが年賀状にもマナーがあります。相手に失礼のないよう、代表的なものを押さえておきましょう。
①挨拶文には句読点を入れない
日本では元々、毛筆文化で句読点を打つことがなかったこと、また、お祝いごとや喜ばしいことには区切りをつけないということ、句読点は文字をうまく読めない人が読みやすいように使われ始めたと言われており、年賀状のように、相手に敬意を払った文章には一般的に使用しません。文章が長くなるときには、改行やスペースを使いましょう。
〈例〉
誤:昨年中は、大変お世話になり、ありがとうございました
正:昨年中は 大変お世話になり ありがとうございました
②「忌み言葉」は避ける
年賀状は、新年を迎える喜びやお祝いする気持ちなどを相手に伝えるものです。新年にふさわしい、明るく晴れやかな言葉を使うようにして、暗く不吉なできごとを連想させる言葉は避けます。
〈例〉
去年、終わる、衰える、切れる、落ちる、離れる、病む、消える、枯れる、苦しむ、壊れる、崩れる、倒れる、失う、滅びる
※去年の「去」は、去る、離れるという意味があり、縁起がよくないので使わないようにして、「昨年」「旧年」を使うようにします。
③意味の重複を気をつける
同じ意味の言葉が重複しないようにしましょう。
〈例〉
誤:新年あけましておめでとう
正:あけましておめでとう
※「新年」は「年があけた」ことを表しているので、「年があけて、あけましておめでとう」と重複した意味になります。
誤:一月一日 元旦
正:令和○○年 元旦
※「元旦」はそれだけで一月一日の朝を表しますので、「一月一日 元旦」では、「一月一日 一月一日」と重複した意味になります。
④賀詞のマナー
上司など目上の人に「賀」など一文字、または「賀正」「迎春」など二文字の賀詞を書くのはNGです。漢字一文字の「寿」や「賀」は「おめでたいことです」と言っているだけになってしまいます。また、漢字二文字も「賀正」は「正月を祝います」、「迎春」は「新春を迎えました」と言っているだけです。それに対して、四文字の賀詞は、「謹賀新年」は「謹んで新年をお祝いします」、「恭賀新年」は「恭しく新年をお祝いします」といった意味を指し、相手への敬意と丁寧な気持ちを表す語が入ることで敬語の挨拶になります。つまり、漢字一文字や二文字のものは、相手に対する敬意や丁寧さに欠けてしまうため、目上の方には使わないほうがよいとされています。