2月16日は「寒天の日」です。「寒天の日」に関係するトピックスを紹介します。朝礼やその日のネタにでもなれば幸いです。
寒天の日
2006年(平成18年)に、日本一の角寒天の産地である長野県の茅野商工会議所(ちのしょうこうかいぎしょ)と長野県寒天水産加工業協同組合が制定しました。
2月16日である理由は、2005年(平成17年)の2月16日に、NHKテレビ番組「ためしてガッテン」で寒天が健康食品として紹介され、その後の大ブームにつながったことと、天然製造の寒天は、この時期に大詰めとなることなどに由来します。
寒天について
寒天とは
寒天とはテングサやオゴノリなどの海藻を煮溶かした寒天液を箱に入れて固め、冬の屋外で凍ったり溶けたりを繰り返すことで、天然の寒天が出来上がります。
「寒天」と「ところてん」の違い
寒天もところてんも、原料は同じ海藻のテングサです。
テングサを煮溶かして抽出した寒天液を冷やし固め、それを突き出して、ところてんを作ります。寒天はところてんを凍らせ、乾燥させて作ります。
寒天を煮溶かして固めてもところてんは作れますが、風味や強度は天草から作ったものに比べると劣ります。
ところてんには海のミネラル分がたくさん含まれていますが、寒天には全く含まれていません。
逆に、ところてんは磯の臭いが残るので苦手な人も多いのですが、寒天はほとんど匂いがしませんので万人に受け入れられ料理やお菓子にも使うことができます。
寒天の歴史と言葉の由来
前述の通り、寒天ができる前の段階がところてんですが、ところてんは中国から製法が伝わり、古くは正倉院の書物中に「心天」と記されていることから、日本では少なくとも奈良時代にはところてんが食べられていたことになります。
そして、寒天の歴史は、江戸時代初期に、ある偶然から発明されました。山城国伏見(現在京都府伏見)において旅館「美濃屋」の主人であった美濃屋太郎左衛門が、料理で残ったところてんを外に放置しました。その後、主人がその放置したところてんが白い乾物になっているの見つけて、水で戻して食してみると、海藻臭さのない、透明で見た目のいいものができたそうです。
これを黄檗山萬福寺を開創した隠元禅師に試食してもらったところ、精進料理の食材として活用できると奨励され、その際に隠元によって「寒ざらしのところ天」から「寒天」と命名され、関西を中心に根付いていきました。